学校での出合い

人生初めてのデート攻略作戦

 

デートのきっかけ作り

数年ぶりに恋愛対象として女の子を好きになった私は、Aちゃんと距離を縮めたいと思います。どこから攻めていくべきか。運よくAちゃんとは先輩・後輩の関係ではあったので、文献を探したり、研究論文の添削をしたりすることもよくありました。一緒に研究の話をすることもあったので、聞きたいことがあればいつでも連絡してねと先輩特権を使ってラインを交換していたのです。自分グッショブですね。Aちゃんはとてもまじめなので、一度ラインが始まれば丁寧に返信をしてくれます。長文のラインでも返信してくれるので嬉しくて私からも返信をしていると2、3日は続いてしまうのです。ただ、重い人だと思われたくなくて、わざと時間を空けて返信するなど自分なりの工夫もしていました。丁寧な返信が返ってくるため、もしかしてAちゃんも自分に興味を持ってくれているのかなと思いながらも、先輩だから仕方なく合わせているだけという可能性もあります。とにかく楽しい時間である一方で、不安でいっぱいでした。

距離を縮めるためにはやはり一緒に時間を過ごすことが大切ですよね。安直な私は考えます。

そうだ、デートに誘えばいいんだ

しかし、次の瞬間には冷静になります。どうやって誘えばいいのかと。生まれてこの方デートらしいデートはしたことありません。誘い方なんて分からなかったのです。これは私にとって大きな壁でした。まずはできるところからはじめようと思いました。Aちゃんのことを知るところからスタートしなければと思い、研究の話だけではなく、好きな音楽や趣味を聞いてみようと思えたのは成長かもしれません。さっそくAちゃんに勇気をもって聞いてみました。その子は音楽を聞くのが好きだったようで思いのほか盛り上がりました。好きなアーティストを聞いてみると、偶然自分も知っていたので、何とか話を広げなければと色々と質問をしていたと思います。今から思えば好意があることがバレバレだなと恥ずかしくなるのですが、その当時はバレてないと思っていたんです。本当ですよ。

また、ラインを続ける中で、なんとその子は学生時代に吹奏楽部に所属していたことを知りました。自分も同じく吹奏楽部でサックスやユーフォニアムを担当していたこともあり、思い出話ができました。ある意味自分の得意な分野で話せるのはこんなに楽しいのかと思いました。どんな課題曲が好きなのか、楽器をしていて大変だったことなど質問をすることができて肩の力が抜けてきたような感じがしました。ただ、同時にこの時点で好感触だろうと思っていながらもチキンだった私は、Aちゃんをデートに誘うことができていませんでした。

初デートは定番の遊園地がいいだろうか、それとも水族館がいいだろうか。そんなことを考えていたのですが、自分が住んでいる近くにどちらのテーマパークもありません。大学を卒業するまで2か月。それまでになんとしても告白をしたい。でも、ネット検索をしてみると告白はデート3回目がおすすめという記事を複数見つけており、関係性を築いて人柄を知るという観点で考えれば割と納得できる情報だと思っていました。何とか少しでも成功率を高めるために3回のお出かけをクリアしなければという焦りと短期間でそんなに都合よく何度も出かけることができるのかという現実的な考えの板挟み。

ふと考えてみると、遊園地や水族館みたいにデートの定番みたいなところに誘おうと思うからハードルが高くなっていたのではないかと思い立ちました。もっと近場で自分も相手も興味があるところに1時間ほど出かけることができたらそれは成功なのではないかと。そんなのデートじゃない、そんなあなたの心の声聞こえてきましたよ。でも、何事もハードルの設定は大切で、スモールステップを繰り返していくうちに高い壁を超えることができるもの。自分のこれまでの学びを活かすチャンスだったのです。2人を結ぶ共通点は何か、やり取りをする中で得た情報はいくつかある。あとは何を選ぶか。私は必死に考えました。

お互い楽器経験もあるし、楽器店に行くのはどうか。

我ながらひらめいたと思いましたね。さっそく、相手の子にラインをすると意外とすんなり承諾をもらえました。心の中でガッツポーズをして、天にも昇るような嬉しさを感じていたことを今でも鮮明に覚えています。

さて、ドキドキの初デート、うまくいくのでしょうか。ここから私の戦いが始まったのです。

大人に見られたい初デート

さて、楽器店に行くことは決まりましたがデートらしいデートは人生初のこと。女友達と2人で出かけるということもなかったので、デートの心得なんてものは知らず完全に初心者です。まずは何事も勉強だと思い、これまた文明の利器であるパソコンに頼ることになります。「初デート 気をつけること」「初デート 楽しんでもらうには」といったキーワードで情報を集め、みなさんの力をお借りして考えていくことにしました。初デートの目的はあくまで、「一緒にお出かけして、その時間を楽しんでもらうこと」にあります。自分本位になってはいけないという軸がぶれないように気をつけました。

粘り強く調べているうちに必ず記事に書かれていることが浮き彫りになってきました。全てこれで乗り越えられるわけではありませんが、以下のようなことが大切だなと思いました。

  • 絶対に遅刻しない
  • お金は多めに用意する
  • 相手の負担にならない時間を選ぶ
  • デート先を事前に調べておく
  • ネガティブワードを出さない

これって当たり前じゃないかと思うかもしれませんが、きちんとできている人ってどれくらいいるでしょうか。遅刻をしないというのはそうかもしれませんが、相手の負担にならない時間を選ぶという視点は忘れがちではないかと思います。人を好きになると冷静さを失ってしまいますから、相手のことよりも自分の気持ちを気づかないうちに優先させてしまうことが多いのではないでしょうか。上記5つのことを達成するために実際に自分が行う行動について考えてみました。

  • 集合時間の15分前に到着できるように家を出発する
  • 初デートでの食事代は自分が用意する
  • 11時頃に集合して、15時頃に解散できるようにプランを立てる
  • 楽器店に下見に行き、回るのにどれくらいかかりそうか確認する
  • ポジティブワードを口にする「その服好きだな」「今日は時間作ってくれて嬉しい」

 

これくらいなら自分にもできるかもしれない。さっそく準備を始めて何とか当日にこぎつけました。一生懸命に準備をしてきたからこれで大丈夫。Aちゃんは年下だから私がリードしなければいけない。大人な自分を演出しなければいけない。そう思っていたときが自分にもありました。いざ会ってみてどうだったか。その服いいね!という言葉は考えていたのですっと出てきました。問題はその後です。緊張で何を話せばいいのかわからなくなってしまいました。これには困りました。「えっと・・・」「あの・・・」と明らかに動揺してしまって何を話せばよいのか分からなくなってしまいました。大人な自分グッバイ。そしてチキンな自分ウェルカム。人はそう簡単に変われないのか・・・やばい、このままだと失敗してしまうぞ、どうすればいいんだ。不安は大きくなります。その時に「先輩今緊張してますか」とAちゃんが声をかけてきました。しまった、表情に出てしまったかもしれない。何とかごまかさなければと言葉を考えますが、思い浮かびません。「先輩が楽しかったらそれでいいですよ」と言ってくれたその言葉。Aちゃんは自分のことを気にかけてくれていたのです。なんだかAちゃんの方が大人じゃないかと恥ずかしいなと思いつつも、デートはありのままの自分で今の時間を楽しめばいいのかと気づいた瞬間でもありました。その後はリラックスして2人の時間を楽しく過ごせました。Aちゃんの魅力にどっぷりとハマってしまった私なのでした。

n599著

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