
今回のお話しは私の母のことを書きました。
母とS氏は中華料理レストランの職場で知り合います。S氏は奥さんに先立たれ成人している子供がいます。母はS氏と出会った当初はまだ父がいました。
母は中華レストランで働きながら父の介護をしてました。父はお風呂にも一人で入れない、ほとんど寝たきりの生活を60歳過ぎたころからしてました。父は昔人間でまだ男尊女史の時代でしたので、典型的な亭主関白なでした。
仕事から帰るとえばりまくりです。近くにあるものを取ることも母に頼み 家計簿をちゃんとつけさせて 靴もピカピカにみがかせて 思い通りにいかないと暴力をふるわれたので、母はとても苦労していました。
母は若い時に結婚してすぐに子供が出来てしまったので 自由がありませんでした。 やきもち焼きの夫をもって、暴力を振るわれ、何度も離婚しようと思ってましたが子供の為に思いとどまりました。介護で疲れていた時にS氏が職場で優しくしてくれたのでしょう。
ある日母とS氏は韓国ドラマに出てくるように自転車の2人のりして家まで送ってもらうのを私は見ました。とても仲良さそうに見えました。私は複雑な気持ちでした。 父のこととか相談にのってもらってるのでしょう。二人は まるで第2の青春を味わってるような感じでした。
母はS氏に好意を持ち始めていたので不倫ということになるかもしれません。母がわたしにそのことを告げますが わたしも母の苦労がわかっているので お付き合いをやめろとはいえませんでした。職場にいいお友達ができたのだと思い 許すことにしました。

その後、父にS氏との仲が知られてしまい 母は職場の同僚という関係だけだと父にいいますが、父がひどく怒ったため 別れを考えて中華レストランをやめて、スーパーで働くようになりますが、S氏との別れが悲しいのか 母は涙を流してました。 そのころはすでにS氏に愛情をいだいていたのでしょう。其の時、母の気持ちがわかりました。結局母は別れることができず、父に隠れて逢っていました。
父は病気だし、家族の生活の柱になって働いてくれていたことは感謝してましたし かわいそうだとも思いましたが、 しかたのないことだと母のいいお友達なんだからと私自身に言い聞かせてました。
なぜなら私は結婚して母のそばにいられなくなります。
しばらくして父が他界しましたが二人の仲はその後もずっと続いてました。
S氏の車で旅行にいったり、バス旅行などをして青春時代にできなかったことを楽しんでいました。互いの健康などを気ずかいスーパー銭湯や温泉にいって日頃の疲れを癒していたようです。

またS氏は 母の言うことを良く聞いてくれました。私の嫁ぎ先は車で6時間ほどかかりますが、S氏に車の運転を頼んできてくれました。再婚はしませんでしたが まるで夫婦のようでした。私は少し戸惑いましたが母親に会いたいので来てもらうことにしました。
母も私が遠くに嫁いだので寂しい思いをしてたのでしょう。私の嫁ぎ先で 一緒にスーパー銭湯にいって食事をしてお話ししたり、庭の手入れなど3人でしました。母は幸せそうでした。

その後もしばらくお互い行ったり来たりしていたようですが S氏が忘年会の帰りに電車事故にあい 急な不幸で母は一人になってしまいました。
急な電車事故なんて やきもち焼きの亡くなった父が天国から そうしむけたかのように私は思いました。
私は遠くにいるし とても悲しかったし、寂しい思いしてるんだと思いましたが 母は強い人で、私も気にかけていましたが、「大丈夫だよ」と言って 悲しさのみじんもみせませんでした。
そんな母がよけいに哀れに思えます。出逢いはいいけど別れはほんとに辛いですね。
紫521著





























