男女の出会いと言うと、良い出会い、悪い出会いなど色々あると思いますが、その中には奇妙な出会いもあります。
これは、私が実際に目撃した少しぞっとするようなお話をご紹介したいと思います。
K君とMさんの出会い

私が大学生になった時のお話です。
大学に入学して少し経ってから、私はオーケストラの部活動に入ることになりました。私自身、楽器のフルートにとても興味があり、今まで音楽を学んできたわけではないのに初心者歓迎というチラシに惹かれ、その部活動に入部を決意したのです。
勿論、私と同時期に入部した方は多くいらっしゃり、それぞれ興味のある楽器パートに応募し、その中には楽器経験者の方もいらっしゃしました。
フルートパートでは、私の他に経験者としてMさんというフルート経験者の女の子が入部しました。その女の子は、少しお嬢様っぽい感じの服装で、少しマイペースながらもしっかりと自分の意見は持っており、雰囲気も少し独特な印象でした。ビックリしたことが、そのMさんに最初に話しかけられた時の言葉が、自己紹介や挨拶ではなく、
「あなたもフルート志望なの?」
と少し上から目線言われたことは、今でもよく覚えております。私もその言葉に、「すみません」と意味もなく謝ってしまいました。フルートパートではこのような感じで部活動でお付き合いしていくことになりました。
一方、他の楽器のパートにも多くの志望者がおり、特にヴァイオリンパートでは経験者が多く応募しておりました。その中に、私と同じ学年のK君というヴァイオリンの経験者が入部し、MさんとK君はその時に顔を合わせることになりました。
お互い経験者ということもあり意気投合していたようです。
噂のK君とMさん

私も含めそのオーケストラ部では、大体12人ほど入部が決定しました。そして、この12人で自己紹介をしあったり、記念に食事に行ったりもしました。
K君は、背が高く見た目は少しおとなしそうで、口調はぼそぼそと話す感じでした。私もなかなか喋るのは得意ではなかったので雰囲気が合い、K君とはよく話すようになりました。
因みに、K君は弦楽器でしたらどれも経験があるらしく、チェロやベース、ヴィオラも弾くことが出来たので、初心者の私としては尊敬の眼差しで見ておりました。
そんな部活動での日々が過ぎていった時、ある噂が流れました。
それは、K君とMさんが付き合っているということでした。
確かに、よくよく思い出してみれば二人はよくお喋りをしていて、距離も近いようでした。私は、経験者同士話やフィーリングが合うのだろうと特に気にはしておりませんでしたが、その噂が流れ始めてからは気になり始めてしまったのです。
それから私は、K君とMさんが話している時はその光景をよく観察するようになりました。
K君の部活脱退

大人しそうに見えたK君ですが、Mさん同様に自分自身のスタイルを貫く姿勢があったらしく、弦楽器パートにおける今までの慣習やこれからの方針に少し不満を持っていたようでした。
K君と話してみると、同じ大学に弦楽器だけで活動している部活動があるらしく、そちらに行こうかと悩んでいるようでした。そしてK君は
「ただ、それだと僕が抜けた分皆に悪いな、、」
と言って、終始難しい顔をしていました。
そんなK君ですが、彼自身にはもう1つ問題がありました。それは、最近Mさんと仲があまり芳しくないのです。
私が傍から見ていても、お互い笑顔はなく、少し話したらどこかにいってしまうという光景が多く見受けられました。
(別の部に行こうとしていることで揉めているのかな?)
私はそんな風に思っていたのですが、暫くたったある時のことでした。
「おい、Kのやつ部活辞めるってよ」
そんな言葉が弦楽器の先輩から私に耳に届いたのです。
弦楽器パートでは辞めることに対する反対派もいましたが、K君と合わないと感じていた人もいたのか、肯定派もおりました。
弦楽器パートの部屋とフルートパートの部屋は大学内では離れているので、実際どんな話し合いがあったかは分かりませんが、私の見えないところでK君はすでにオーケストラ部を辞めていなくなっておりました。
一方Mさんは、いつも通りの雰囲気であまり気にしていないようだったので、二人の関係は終わってしまったんだなと思い、それ以上は特に気にしなくなりました。
まさかの光景

それから、1年程経ち、私もMさんも大学2年生になった時でした。
なんとMさんが急に辞めることになったのです。
理由は分かりませんが、Mさんは最近あまり部活動に顔出すことが少なくなり、部活のメンバー全員で心配していた矢先のことでした。
フルートパートではよくMさんの独特な雰囲気や言動があったので合わない先輩もおりましたが、結局誰も止めないまま辞めることになりました。
楽器初心者で彼女を頼りにしていた私としては、とても不安になったのをよく覚えております。ただ、辞めたい理由がよく分からないにしろ、あのMさんならやりかねないという雰囲気もあったので、何となく納得してしまった感じはありました。
ただ、それからとんでもない光景と噂を耳にすることになるのです。
なんと、大学内にある弦楽器だけの部活動でMさんがヴァイオリンを弾いて発表会に出ているところを目撃してしまったのです。
私は目を疑いました。Mさんは、フルートに対して非常にプライドを持っていて、そこだけは譲れないという方だったので何度も遠くから顔を見直しましたが、他人の空似ではありませんでした。
そして最後に、こんな噂が。
「KとMって今付き合っているらしいよ。俺、構内で二人が仲良く歩いているの見たもん」
我々オーケストラ部からして見れば、K君は他の部活動に行ってしまった裏切り者なんて扱いをされていたので、その目線から見た時に私は唖然としてしまいました。
そして、実際の恋というのはどんなテレビドラマよりも衝撃的だなと常々思ったのでした。
d465著
























